赤ちゃんが声を出して笑うようになる時期

赤ちゃんが声を出して笑う姿ってこの上もなくかわいらしいものですよね。
ところで、赤ちゃんが声を出して笑うのはいつからだか知っていますか?
お子さんがいる方はいったいいつ頃だったか覚えていますか?

私は知らなかったのですが、赤ちゃんは生後3ヶ月以前は声を出して笑うことができないのだそうです。
それは発生器官の構造のせいだそうで、3ヶ月以前ではチンパンジーなどのサルとほぼ同じ構造なのだそうです。
3ヶ月未満の赤ちゃんの喉は軟口蓋と咽頭蓋が接し、咽頭壁とともに空気の通り道を形成し、鼻から咽頭に入り、気管を経て肺に至る気道が常に確保されています。
この段階では「あー」「くー」といった発声をしていますが、これは鼻から抜ける「音」でしかないのです。

ところが、赤ちゃんも3ヶ月を過ぎると喉のあたりの骨格がぐんぐん発達して、しっかりした声を発することができるようになります。
そしてこの笑い声はやがて言葉を話す素地となるのです。

語りかけ育児

語りかけ育児ってご存じですか?
1日30分、静かな環境で赤ちゃんに語りかけるだけで言葉や知能指数が驚くほど伸びるというので話題になっています。
この方法は英国の言語治療士サリー・ウォードさんが開発したものです。

0~4歳を対象にして発達レベルに合わせた語りかけのコツがあります。
そのポイントは色々ありますが、以下のようなものがあります。

・生後直後からたくさん話しかける
・気が散らない静かな場所で
・子どもの興味に合わせる
・短い文章で分かりやすく
・ゆっくり大きめの声で赤ちゃん言葉や擬音語、繰り返しを使う

などなど。
やってはいけない禁じ手もあります。

・やたらと答えさせるための質問
・言い直し まねをさせる
・無理に注意を向けさせる

など「しゃべらせるための」工夫は逆効果なのだそうです。

まだ言葉を理解しない月齢の赤ちゃんにとっても「語りかけ」はとても有効なのです。
語りかけは「あなたに興味がある」「私を見てくれるとうれしい」のメッセージを赤ちゃんに送ります。
赤ちゃんの行動やしぐさ、音に丁寧に応じることを繰り返していると赤ちゃんは「自分のやることは相手に反応させる効果がある」と感じるのです。
つまりは「自分は主人公なのだ」と感じ、その自己肯定感覚は自信や意欲につながり、言葉の発達につながるのです。

外国語の学習はいつからがいいの?

先日書いた「生後間もない赤ちゃんも、聞き分ける力がある(2)」でも早期英語教育についてちょっと触れましたが、外国語の習得といえばちょっと気になる方もいるのではないでしょうか?
私の周りでも2歳になってから英語教室に通わせている人がちらほらいます。
本格的な英語教室じゃなくても英語サークルに通っている人や、自宅で英語教材をやっている人も多くいます。
改めて見回してみると小さいうちからの外国語学習が珍しくないものになっています。

私自身は早期の外国語教育が悪いとも良いとも思わないのですが、早期教育のデメリットにも触れてみたいと思います。
まず日本語がおぼつかない段階で英語など他の言語を並行して教えることは子どもの脳を混乱させるだけという意見もあります。
どちらの言葉もまともに話せないのが一番最悪パターンです。
実際、欧米に住む若い日本人夫婦が子どもを現地のベビーシッターに任せきりにしていると「このブックを取って!」「レッツ・イート ご飯」などという子どもが少なくないといいます。
日本語の習得がある程度まで進んでいないと、子どもは複数の言語に対してそれがおのおの「別の言語体系に属するもののひとつ」であることがわからないのです。
そうすると日本語と外国語のルールを混然一体で覚えてしまい、どちらもまともに話せない中途半端の状態になってしまうのです。
もちろん早く外国語に触れれば発音はうまくなるでしょう。
ですが、ネイティブスピーカーのように発音することが果たして重要なのかどうか?です。
それよりも外国人と会話する時に重要なのは、自分の伝えたいことをきちんと伝えられるかどうかの方ではないでしょうか。

例えば日本語の単語の発音がとてもうまい外国人がいたとしてもそれだけでは会話できませんよね?
それよりも外国語なまりがあってもすらすらと日本語を話せる外国人の方がコミュニケーションがうまくとれますね。
発音が流暢であることはさほど重要ではないのだなと思うようになりました
そう考えると外国語を学び始めるのは中学生や大人になってからでも遅くはないのです。

いつ、しゃべり出す? 言葉の発達について

小さなお子さんを持っている方、特に初めてのお子さんをお持ちの方は、いつ自分の子どもがしゃべるのだろうか?と気になったりしたことがあるのではないでしょうか。
私の経験でもありましたが、初めての子の時には同じ月齢の子がどんどんしゃべり出しているのを見て自分の子は一体いつしゃべるのかしら?と気をもんだことがありました^^;
そんな心配をよそに2歳を過ぎた頃には言葉がどんどん出るようになってひと安心したものです。
そんな経験もあって下の子の時にはあまり気にしていなかったのですが、これが1歳も過ぎるとどんどん言葉が出る子だったんですね。
兄弟姉妹でもこんなに差があるものなのだな、とびっくりしたことがありました。

そんな子どもの言葉の発達についてですが、赤ちゃんは生まれ持って言語本能が仕組まれているのだそうです。
練習して言葉を覚えるのはそうなのですが、それよりも前にもともと言葉を習得するための非常に強い本能があり、その本能に基づいて練習しているのだそうです。

その練習のひとつにおっぱいを吸うことがあるようです。
数多くいる哺乳動物の中で人間の赤ちゃんは特異な吸い方をするんですね。
吸ったら休む、という繰り返しです。
赤ちゃんが吸うのを休むとお母さんは「よしよし」と揺すります。
そして赤ちゃんはまた自分からおっぱいを吸い始めます。
生後2週の赤ちゃんと6週の赤ちゃんとではこの繰り返しの時間は変わってきます。
6週の赤ちゃんは一度に乳首を吸う時間が半減し、短いサイクルで数多く反復するようになります。
成長するにしたがって両者の働きかけのタイミングがより精妙になってくるのです。
これはコミュニケーションの原始的な形なのです。
赤ちゃんは相手が何かしている時は待ち、相手が終わったら自分が始めるということを学習するのです。

「あ~、う~」と喃語をしゃべる赤ちゃんに母親は「○○ちゃん」と呼びかけます。
こうした繰り返しで赤ちゃんは自分の語りかけに応答していることを理解します。
よく若いお母さんたちが「0歳の赤ちゃんにどう相手をしてあげたらいいのかわからない」と言ったりしていますが、私も同じようなことを思ったことがあります。
言葉もわからないのに話しかけてもわかるのかな?なんて思ったりしました。
ですが、気にせず赤ちゃんには話しかけたり、絵本を読んでやったり、歌を歌ってあげましょう。
こういうコミュニケーションを重ねることによって、赤ちゃんはお母さんの言葉を記憶にとどめていくのです。
そしてある程度蓄積されたら、ある日自分からそれをしゃべり出すのです。

ベビーサインの心配?

言葉をまだうまく話せない赤ちゃんや小さな子どもとのコミュニケーションでベビーサインが効果的ことはいわれていますが、一方でこんな心配をするお母さんもいるようです。

「ベビーサインばかりになって言葉をしゃべらなくなるんじゃないかしら・・・?」

それは心配ご無用です。
親子を対象に行われた研究調査で、子どもの発達を11ヶ月、1歳3ヶ月、1歳半・・・と8歳まで追跡調査した結果、各時点での子どもの発達具合を調べたものがあります。
それによると、3歳の時点ではベビーサインを使った子どもは使わなかった子どもに比べて会話能力が4ヶ月半ほど進んでいたというのです。

そう聞くと「うちの子にもぜひ!」と、がぜんやる気になったお母さんも多いかもしれませんね^^
でもどの赤ちゃんでもスムーズにベビーサインができるようになるかというと、できる時期にはバラつきがあります。
自らサインをしてくる赤ちゃんもいれば、最初のサインを出すまで2ヶ月かかった赤ちゃんもいるというように、その子によって本当に色々です。
サインを使う時期は赤ちゃんが決めるといってもいいかもしれません。
あまり早い月齢の赤ちゃんに一生懸命教えても、すぐにうまくいかないのは当たり前。
「うちの子はできない」とイライラしてしまっては本末転倒ですよね。

ベビーサインはとても自然で親子の間に温かい関係が築けるものです。
たくさんの親子に広がるといいなあと思います^^
まずは生活の中に1つでも2つでもサインを取り入れてみてはいかがでしょうか?

ベビーサインの効果

ベビーサインはカリフォルニア発といいましたが、ベビーサインを提案したのはカリフォルニア大学デービス校のリンダ・アレクドロ教授とカリフォルニア州立大学スタニスラウス校のスーザン・グッドウィン教授です。
そもそものきっかけはアレクドロ教授の長女のケイトとのやりとりからでした。
ケイトが1歳になった頃に庭のバラを指さしてにおいをかぐまねをしては教授を見つめていたのです。

ケイトは何かを訴えようとしていたのですね。
普段から花を一緒に見ては「きれいな花ね」など話しかけていたせいか、ケイトも「花」ということを伝えたかったのです。
ケイトは他にも「魚」「クモ」などを伝えてくるようになりました。
「言葉は話せないけど彼女も話をしたかった。だからこんなサインを使って伝えようとしたんです」とアレクドロ教授は話します。
他の赤ちゃんも自分の意志を伝えようとしているのではないかという思いから本格的に研究を始めたということです。
国の助成を受けて140組の親子を対象に研究も行いました。

興味深かったのは、ベビーサインを使うグループと使わないグループに分け言語能力や知能の発達を調べた結果です。
結果、ベビーサインを使った子どもは使わなかった子どもに比べて、約6年後の8歳時点でも知能指数が平均12ポイントも上回ったというのです。
それだけ聞いてもなんだかすごい!と思ってしまいますが、なによりも良かった点は親子の関係が深くなったことだったそうです。

子どもからしてみれば自分の気持ちをわかってくれないというのは欲求不満でありストレスなんですね。
それがベビーサインでは解消できるのです。
赤ちゃん時代を終えてもその関係の深さは持続するのですね。
それってすばらしいことですよね。
だから私もベビーサインを取り入れてみればよかったと思うのです。
特に第1子である上の子の時には子どもがどうしてほしいのかがわからずに困ったこともありましたから、そんな時にベビーサインはきっと役に立ったのでしょうね。
だから今赤ちゃんのいる人には伝えたいのです^^